頭首工とは、田んぼに流す水を、川からたくさん取り入れるために作られた施設です。
この稲生川頭首工は奥入瀬川の中にコンクリートを固めて作った「固定ぜき」と呼ばれるタイプのもので、長さ52mあります。ここから取り入れた水は、稲生川へと流れていきます。
まさにここが稲生川の始まりの場所なのです。
頭首工の原型がつくられたのは、江戸時代の1860年頃、稲生川をつくる工事の時のことです。その頃は、川の中に大きな石をおき、川をせき止めて稲生川へと水を導くという構造でした。
その後、昭和27年に修理されて、今のような頭首工になりました。平成18年にもコンクリートの補修や遠隔操作装置(遠くにいても動かすことができる機械)の追加などの改修を受けています。