稲生川の管理

水土里ネット稲生川(正式名称:稲生川土地改良区)は、稲生川の用排水施設の整備・管理や農地の整備、用水配分のための細かい水量調整など、いわゆる土地改良を目的に活動する農家組織です。また、農業従事者だけでなく、地域住民、そして子供たちに地域用水として稲生川がいかに大切か知ってもらうとともに、その歴史的にも、技術的にも高い価値を広く伝え、未来に残すべき地域の遺産であることについて、多くの方に理解を深めてもらうよう活動しています。

働いている人は何人いるの?
約15人くらいです。
それぞれ係が決められて、分担して仕事しています。
どういう仕事をしているの?
お米を作っているの農家の人たちから協力してもらい、主に稲生川のような大きな川から、田んぼに水を届けるまでの小さい川までを管理する仕事をしています。
具体的には川の水を流れやすくするために、草刈りやゴミあげ、壊れた水路を直したり、新たにコンクリートなどで水路を作るといった作業をしています。 また、水が溢れたり足りなくならないように、毎日係りが巡回パトロールをし、水門で水の量を調整しています。
そのほかに、稲生川流域のイベントでの活動PRのパネル展示や、県内外の研究者から地域の子どもたちまで、稲生川の見学希望者に対してガイドツアーも行っています。
一般の人たちが稲生川を守るためにできることは?
稲生川にゴミを捨てたりしないことはもちろんですが、なによりもまず、毎日お米をたべること、実はそれが一番身近にできる稲生川を守る活動です。
稲生川はこの地域の、主には田んぼに水を運ぶための農業用水です。だから、お米の需要がなくなり、田んぼが無くなれば稲生川にも水が流れなくなります。 田んぼがほとんどない東京などの大都市の用水路の多くは完全に水が流れなくなり、水路がゴミの投棄場所になって悪臭を放つなどの問題も生じています。
十和田のまちのルーツであり、地域の歴史、文化に深く根ざした身近な水場の稲生川がそんなふうにならないために、ぜひお米を食べてください。
団体名 稲生川土地改良区
水土里ネットいなおいがわ
所在地 〒034-0011
青森県十和田市稲生町1-36
TEL 0176-23-5066
URL http://www.inaoigawa.or.jp/

稲生川中央管理所

稲生川中央管理所

頭首工から取水した水を有効的に利用するため、各地の水量を監視し、遠隔操作するための施設です。この施設のおかげで、洪水を未然に防いだり、水を無駄に使わないよう調整しています。

法量発電所

法量発電所

十和田湖の水は十和田。立石・法量の3ヶ所の水力発電所で発電に使われたのち、稲生川へと流れ、農業用水として使われています。この法量発電所のすぐ脇に、国営水路の頭首工があります。

除塵機

除塵機

水路に流れるゴミや草を取り除く機械です。主に用水機やパイプラインの入口など、ゴミがつまると重大なトラブルを起こす危険のある場所に設置されています。

揚水機

揚水機

水路より高い場所へ水を送る機械で、現在は電気の力で揚水機を動かしています。「一本木沢」「七百」「豊ヶ岡」「砂土路川」「矢神」と大きな揚水機が5ヶ所設置されています。

ため池

ため池

限りある水を有効に使うため、水を貯えておくための施設。稲生川にある「六戸調整池」では、地形をうまく利用することで、ため池の水の出し入れを動力を使わずに行うことができます。

一本木沢ビオトープ

一本木沢ビオトープ

ビオトープとは、野生の生き物が生息・生育する空間という意味の言葉です。一本木沢ビオトープは農業用ため池を活用し生き物が生息できる環境を整備するとともに、地域住民が自然観察できる場所として整備され、一本木沢ビオトープ協議会による定期的な外来魚駆除なども行われています。

地域用水

地域用水

防火用水や気候をおだやかにしたり、いやしの空間をつくったりと、用水路がもつ機能はさまざまあります。 用水路を地域の財産である「地域用水」としてとらえ、大切にしていこうという動きが始まっています。草かりやごみ拾いなどの管理をみんなで取り組み、大切に使えば、これからもきれいな水が流れ続けます。

  • 会長挨拶
  • Kyosokyodo(共創郷土) -人と自然が共に創る郷土- 十和田市立新渡戸記念館ボランティア
  • 新渡戸記念館
  • 水土里ネットいなおいがわ
  • 稲生川せせらぎ活動委員会
  • 一本木沢ビオトープ協議会
  • 未来遺産運動